少し視点を変えるだけで、仕事の景色は変わる

営業の仕事を長く続けていると、「正しいやり方」「成果が出た方法」にどうしても頼りがちになります。私自身もそうでした。経験が増えるほど、自分なりの“型”ができ、それを繰り返すことで安定した結果も得られるようになります。

しかし最近、あらためて感じていることがあります。
それは、「うまくいかない時ほど、やり方ではなく“見方”を変える必要がある」ということです。

例えば、反応の薄い顧客に対して、つい
「提案内容が弱かったのではないか」
「タイミングが悪かったのではないか」
と考えがちですが、少し視点を変えると、
「相手は“検討する立場”ではなく、“守る立場”にいるのではないか」
「決断できないのではなく、“決断したくない事情”があるのではないか」
という可能性も見えてきます。

この視点に立つと、こちらの言葉の選び方や距離の取り方が自然と変わります。
強く押すより、少し引く。
説明するより、まず聴く。
提案するより、理解する。

不思議なもので、その“半歩引いた姿勢”が、結果として信頼を生み、次の仕事につながることも少なくありません。

年齢や経験を重ねると、「前に出る力」は確実に身につきます。
一方で、これからより価値になるのは、「引く勇気」や「待つ余裕」なのかもしれません。

視点を少し変えるだけで、
同じ仕事、同じ相手、同じ市場でも、見える景色は驚くほど変わります。

成果が出ない時こそ、やり方を変える前に、まず“見方”を変えてみる。
その小さな意識の差が、次のチャンスを静かに引き寄せてくれると、私は実感しています。