任せることも、仕事の一部である

仕事に慣れてくると、
つい自分で抱え込みたくなります。

段取りも分かっている。
注意点も分かっている。
だから、自分でやったほうが早い。

実際、その通りの場面も多い。

しかし、それが続くとどうなるか。

自分は忙しくなる。
周りは経験を積めない。
そして、仕事の幅は広がらない。

ここで必要になるのが、
任せるという判断です。

ただし、任せることは簡単ではありません。

「任せる」と言いながら、
細かく口を出してしまう。

「任せたはずなのに」と言いながら、
途中で手を戻してしまう。

これでは、任せたことにはなりません。

任せるというのは、
コントロールを手放すことではなく、
必要な範囲だけに絞ることです。

例えば、ゴールは明確にする。
期限も共有する。
重要なポイントだけは押さえる。

しかし、進め方は任せる。

途中で気になることがあっても、
すぐに介入しない。

見守る。
待つ。
必要なときだけ支える。

この「引き」が、意外と難しい。

けれど、ここに強さがあります。

すべてを自分でやることは、
一見すると安心です。

しかし、それでは広がらない。

任せることで、
人が育つ。
関係が深まる。
仕事が前に進む。

そしてもう一つ、大切なことがあります。

任せるというのは、
相手を信じることです。

信じていなければ、任せられない。
任せなければ、信頼も生まれない。

この循環が、組織や関係を強くしていきます。

もちろん、すべてを任せる必要はありません。

任せるべきところと、
自分が持つべきところ。

その線引きを見極める。

これもまた、経験が必要な仕事です。

コントロールしすぎない。
しかし、放置もしない。

この間にある感覚が、
「任せる力」なのだと思います。

仕事とは、自分でやることだけではありません。

任せることもまた、
大切な役割の一つです。

今日もまた、
手を出す前に、一歩引いて考える。

この仕事は、自分がやるべきか。
それとも、任せるべきか。

その選択の積み重ねが、
会社の力をつくっていくのだと思います。