急がないことと、動かないことは違う

最近、仕事をしていて感じることがあります。

それは、「急がないこと」と「動かないこと」は、まったく違うということです。

以前の私は、早く答えを出すことを意識していました。

迷ってはいけない。

立ち止まってはいけない。

とにかく前へ進まなければいけない。

そんな気持ちが強かったように思います。

しかし、年齢を重ねるにつれて、少し考え方が変わりました。

急いで判断することが、必ずしも良い結果につながるわけではない。

むしろ、大切なことほど、一度立ち止まって考える時間が必要なのだと感じるようになりました。

ただし、ここで一つ気をつけなければならないことがあります。

それは、「考えること」と「動かないこと」を同じにしないことです。

これは、似ているようで大きく違います。

考えることは前に進むための準備です。

一方で、動かないことは現状に留まることです。

仕事の現場では、この違いがとても重要になります。

情報を集める。

人の話を聞く。

状況を整理する。

ここまでは大切な時間です。

しかし、その先には必ず行動が必要になります。

以前、土地勘のない地域で看板の掲載場所を探す依頼をいただいたことがありました。

正直、不安はありました。

知らない土地です。

簡単な仕事ではありません。

けれど、そのとき私は「ここは無理する時だ」と覚悟を決めました。

そして現地へ向かいました。

結果として、新たなご縁が生まれ、複数の候補地を提案することができました。

もし、考えるだけで終わっていたら、この結果にはたどり着かなかったでしょう。

また、講演会への代理出席もそうでした。

急な依頼でしたが、思い切って参加してみた。

すると、普段では得られない知識や、思いがけない再会がありました。

振り返ると、人生にはこういうことがたくさんあります。

立ち止まって考える。

そして、覚悟を決めて動く。

その繰り返しなのかもしれません。

最近は特に感じます。

慎重であることと、消極的であることは違う。

落ち着いていることと、何もしないことも違う。

考えることは大切です。

しかし、最後には一歩を踏み出さなければ何も始まりません。

もちろん、失敗することもあります。

思い通りにならないこともあります。

それでも、行動したからこそ得られるものがあります。

経験。

出会い。

気づき。

そして、新しい可能性です。

仕事は、待っているだけでは前に進みません。

かといって、闇雲に急ぐ必要もありません。

しっかり考える。

そして、しっかり動く。

この順番が大切なのだと思います。

年齢を重ねるほど感じます。

大切なのは、スピードではない。

立ち止まるべきときに立ち止まり、動くべきときに動くこと。

その見極めが、良い仕事につながっていくのだと思います。

これからも私は、急ぐことに価値を置くのではなく、行動することに価値を置いていきたいと思います。

考え、整え、そして一歩を踏み出す。

その積み重ねが、新しいご縁や新しい景色を連れてきてくれるような気がするのです。