信頼される人は、誰のために仕事をしているのか

仕事をしていると、ときどき自分に問いかけることがあります。

「この仕事は、誰のためにしているのだろう。」

売上のため。

会社のため。

生活のため。

もちろん、どれも大切です。

経営者である以上、利益を考えなければ会社は続きません。

社員や協力会社、そのご家族の暮らしも守れません。

だから数字から目を背けることはできません。

しかし、それだけでは長く続かないことも、この仕事を通して学んできました。

以前、あるお客様からこんな言葉をいただいたことがあります。

「看板を作ってくれてありがとう。」

その一言は、とてもうれしかったのですが、それ以上に印象に残っている言葉がありました。

「おかげで、お客様から『お店が分かりやすくなったね』と言われました。」

私は、そのとき気づきました。

私たちが本当にお手伝いしているのは、看板をつくることではない。

その先にいるお客様のお客様とのつながりなのだと。

広告は、作ることが目的ではありません。

見てもらうことでもありません。

その先にある行動や出会い、そして商売につながってこそ意味があります。

だからこそ、仕事をするときは目の前のお客様だけでなく、その先にいる人のことまで考えたい。

そんな思いが、年々強くなっています。

これは看板だけの話ではありません。

どんな仕事にも通じることだと思います。

例えば、協力会社の方が丁寧な施工をしてくださる。

そのおかげで、私たちは安心してお客様に提案できます。

さらに、その安心が、お客様の信頼につながっていく。

一つの仕事は、一人では完成しません。

たくさんの人の仕事がつながって、初めて価値になります。

だから私は、自分の仕事だけを見ないようにしています。

この仕事は、誰につながっていくのか。

誰の役に立つのか。

その視点を忘れないようにしています。

以前、このブログで「結果を追わない人ほど、結果に恵まれる」と書きました。

今思えば、それも同じことでした。

結果だけを追いかけると、視線は自分に向きます。

一方で、相手の成功を願って仕事をすると、自然と行動が変わります。

提案が変わる。

対応が変わる。

言葉が変わる。

その積み重ねが、やがて信頼になります。

信頼とは、「この人は自分のことを考えてくれている」と感じてもらえることなのかもしれません。

年齢を重ねるほど、そう思います。

仕事とは、自分のためだけにするものではありません。

目の前のお客様のために。

その先にいる人のために。

そして、一緒に仕事をしてくださる仲間や協力会社のために。

 思いを持って積み重ねた仕事は、きっと誰かの役に立ちます。

そして、その積み重ねが、巡り巡って自分たちの信頼となって返ってくる。

私は、そう信じています。

だからこれからも、「何を売るか」よりも、「誰の役に立てるか」を問い続けながら、一つひとつの仕事に向き合っていきたいと思います。

その姿勢こそが、長く信頼される会社への一番の近道なのだと思うのです。